テサロニケの信徒への手紙1:1-10 012.9.27
                  西澤 正文
 パウロは、シラスと共に、そしてテモテも同行し、パウロの第2次福音伝道の中にあって一行三人は、テサロニケの街に入りました。安息日3回に渡り会堂に集まっているユダヤ人たちのところへ行き「メシアイエスの復活」を論じました。パウロの話に賛成の者がいた一方で、反対の者たちが暴動を企て、街は混乱しました。
 夜、身の危険を感じた兄弟たちは、直ちにパウロ、シラスをベレアの街へ送り出しました。ところがテサロニケのユダヤ人たちは、50Km余も離れたベレアの街にも押しかけて来て騒ぎを起こしました。兄弟たちは、パウロをアテネまで連れて行きました。シラスとテモテはベレアの街に残りました。パウロは、テサロニケのことが気に掛かり、テモテをテサロニケへ行くよう指示しました。(テサロニケ3:1-2) その後、パウロはコリントの町へ行きました。(言行録18:1- P249) このコリントで、シラス、テモテはパウロに合流した。(同:5)
 このような一連の三人の伝道活動は、目まぐるしい行動の連続です。落ち着いた時間が確保できない中、パウロは滞在中のコリントの町でテサロニケの信者宛に書かれたのが「テサロニケの信徒への手紙」です。
「わたしたちは、祈りの度毎に、あなたがたのことを思い起こして、あなたがた一同のことをいつも神に感謝しています。」(1:3) テサロニケ教会の信者は、何とあり難く、幸せ者でしょうか! 使徒言行録一七章に「三回の安息日にわたって聖書を引用して論じあい」とあります。

 

 

三週間の滞在は少し短く思いますが、それにしても間違混乱したことを思えば、コリントの町の滞在は大変短かったと思います。
 あわただしい滞在中、パウロたちだけでなくテサロニケの信者たちもパウロたち同様に落ち着かない中にあって、御言葉と受け入れキリスト教を信じる者になりました。パウロは、わたしたちに倣う者、そして主に倣う者になりなさい、と勧めています。キリストを信じる者に相応しい生活を送りなさいと言うことを伝えています。倣いなさい、とは「キリスト者に相応しい生活」を送りなさいということでしょう。 パウロは、ロマ書12章でキリスト教的生活の規範を記しています。
 ・愛は偽りがなく、互いに愛し、相手を優れた者と思いなさい 
・主に仕えなさい 

希望を持ち、喜び、耐え、祈りなさい
・聖なる人(伝道者)、貧しい人を助けなさい
・迫害する人を呪わず、神の祝福が有るよう祈りなさい
・喜ぶ人と共に喜びなさい 泣く人と共に泣きなさい
・身分の低い人と交わりなさい、親しくなりなさい
・すべての人に善を行いなさい、平和を保ちなさい
・復讐は自分でせず、神に任せなさい 
 常に主を仰ぎ、平安な心で兄弟姉妹を思い、祈りをもって共に歩んでいきなさい、のメッセージです。主を心の中に向かい入れ、主が私の中に生きている状態で主と共に生活できるよう励んでいきましょう。