テトスへの手紙2:1-15   2021.3.14

                  西澤 正文
テーマ:この世で思慮深く、信心深く生活するように(12)
 パウロはテトスをクレタ島に残し、「不信心と現世的な欲望を捨てて、この世で思慮深く、正しく、信心深く生活するように、……イエス・キリストの栄光の現れを待ち望むように」(12-13)指示しました。島民の中に「不従順な者、無益な話をする者、人を惑わす人」(1:10)、「分裂を引き起こす人」が多くいたからです。
 信仰的に思慮深いとは、どういうことを言っているのでしょうか。「「夜は更け、日は近づいた。だから、闇の行いを脱ぎ捨てて光の武具を身に着けましょう。日中を歩むように、品位をもって歩もうではありませんか。酒宴と酩酊、淫乱と好色、争いとねたみを捨て、主イエス・キリストを身にまといなさい。欲望を満足させようとして、肉に心を用いてはなりません。」パウロは、きり言っています。自分の肉を喜ばせたり、自分の狭い考えにこだわったりして、神を第一としないことです。何時イエスが来られてもいいように、「イエス様!」と言って、イエスの後について行ける生活、イエスに対しガラス張りの生活が、分別があり、思慮深い生活なのです。
 それでは、神を第一とすることは具体的にどういうこと言っているのでしょうか。礼拝を中心とした人、イエス・キリストを身にまとった人の紹介です。
・矢内原忠雄が東大総長を引き受ける時、条件を出しました。「日曜日は礼拝があるので礼拝を

 

 

優先します」とキッパリ言って、それでも良ければ受けます。 その通り、毎週礼拝を維持されました。
・清水聖書集会代表・石原正一様 新聞店の社長、石原家の長男でしたので、従業員、あるいは身内の告別式参列のため、礼服に着替え、いつもの席に座らず入り口近くに座り、礼拝が終わるや「サッと席を立ち出掛けられたこと、数回ありました」
・オーストラリアホームステイ 主 ボランティア活動終え、汗をかいたためシャワーを浴びシャツに着替え出席 その時だけ外行きの服装…70過ぎの初老の人、薄い黄色のシャツ 普段はよれよれの着古した姿のため格好良く見えた 服装からして改まる 神の前に出るという気持の表れでした。
■むすびとして
パウロは、どうして「分別があり」「思慮深く」生活することを勧めるのでしょうか。この世
に染まり、この世に埋没し、この世の人と何ら変わらない信仰のないこの世の人にならないように、常にイエスキリストと共に生活しなさい、と注意を促しています。そのためには、神の言葉を汚さないよう、謹んで生活するように、また、時に大胆に、権威を持ちイエス・キリストを語り、進め、戒めることができる勇気をもって人々に語ることができるようになりなさいと言われています。パウロの言)葉を、今改めてしっかりの心の中に受け止め、この世の人から決別し、神第一の人となれるよう、勇気をもって新たな一歩を踏み出していきましょう。