ヨハネによる福音書14:1~38         2022.10.16

西澤 正文

テーマ:心を騒がせるな。おびえるな。(28)

 ヨハネによる福音書は、12章から19章までが受難週で、その中でも14章から16章までが、イエスの決別説教と言われている。刻一刻とイエスが捕らえられ十字架にかかる時が迫って来る緊迫感が漂います。 

 今、別れに臨み、平和をあなた達にのこしておく。わたしの平和をあなた達に与える。わたしが与えるのは、この世の人が与えるようなものではない。だから「心騒がせるな、おびえるな。『わたしは去って行くが、また、あなたがたのところに戻って来る』」(28)

 イエスが、心騒がせるな、おびえるなと言われたのは、聖霊がやって来るから心配するなといことです。以前、イエスは、弟子たちに予告されました。イエス、ご自身の死後、弟子たちが迫害に遭いことを予告、しかし、何を言おうか心配するな。その時、話すのは、あなた方でなく、聖霊だ、と励ます。「あなたがたは地方法院に引き渡され、会堂で打ちたたかれる。また、わた

しのために総督や王の前に立たされて、証しをすることになる。しかし、…何を言おうかと取り

越し苦労をしてはならない。そのときには、教えられることを話せばよい。実は、話すのはあなたがたではなく、聖霊なのだ。」(マルコ13:9-11)

 

 実際に、ペトロは聖霊が注がれ新しい弟子に生まれ変わり、堂々と皆の前で説教しました。

   「すると、ペトロは十一人と共に立って、声を張り上げ、話し始めた。『ユダヤの方々、

またエルサレムに住むすべての人たち、知っていただきたいことがあります。わたしの言葉に耳を傾けてください。』」(使徒言行録2:14)

 イエスは「わたしは道であり真理であり命である」と言われましたが、何もかも真実であり、言われる通りになりました。

▢むすびとして

 現在、私たちを取り巻く生活環境は、大変厳しいです。物価が高騰し、コロナ感染が微増し、ロシアのウクライナ侵攻により世界各国が軍事予算増額、統一教会と議員の利害関係の発覚等、生活苦である上に、いくつもの不安が重なった中での生活を強いられています。イエスの「心を騒がせるな、おびえるな」の言葉を思い出しつつ生活しましょう。