ルカによる福音書16章1-18節 2025.1.19
西澤 正文
テーマ:ごく小さなことに忠実な者は、大きなことにも忠実である(10)
ここのたとえは、主人の金を無駄遣いして解雇される不正な管理人の話です。管理人は、金持ちの主人の財産を管理していました。主人は管理人を信頼し全てを任せていました。それを良い事に、管理人は2つの不正を犯しました。一つは、主人の財産の無駄使い、もう一つは、負債者の債務を勝手に軽減しました。何故か?負債者に利益を与えて恩を売り、自分が解雇された後、逃れられる場所を作ったからです。主人は、その巧みな方法を誉めました。
イエスが、弟子たちのこのたとえを話された目的は、何でしょうか? 「不正にまみれた富」(「この世の富」)があるならば、金や知恵、健康や時間、気配りを上手に使いなさい、という事です。特に気配りは誰にもできます。「元気ですか?」「体調はどうですか?」等の声かけ。「こんにちは」「おはようございます」の挨拶。「有難う」の感謝の言葉を伝える事です。この気配りは、神からあなた方に任せられたものです。これを天国に迎えられる準備のため、つまり神
のため、福音のためにそれを用いて、多くの人々に奉仕し、信仰の友を作りなさい。このような教えです。
多くの信仰の友をつくる優れた手口、抜け目なさにおいては、この世の子であった管理人に劣ってはならない。
何故なら、信仰によってできた友は、あなた方(弟子たち)が、この世を去る時、天国においてあなた方を永遠の幕屋に迎えてもらえるからです。
▢まとめとして
職場にもの静かな先輩がいました。その人の趣味は詩と書道です。ある日その人に「人生でどんなこと大切にしている?」と尋ねましたら、直ぐに「人に迷惑をかけない事」と答えました。単純な答えですが、ズシリと心に響きました。先輩らしい答えと思いました。しばらくして大切な生き方と教えられました。その人その人の生活を尊重する…何と人を思いやる言葉なんだろうか。改めて人を大切する考えと教えられました。人を気遣うこと、人に気遣いさせないこと、この二つは同根と教えられました。