フィリピの信徒への手紙4:2-23 2020.8.16

                   西澤正文
テーマ:私から学び、見聞きしたことを実行しなさい(9) 
パウロは「どんなことでも、思い煩うのはやめなさい」と。さらに続けて「何事につけ、感謝を込めて祈りと願いを捧げ、求めているものを神に打ち明けなさい」と勧めます。神が遣わされた救主・イエスは、私たちが犯した罪、私たちが死ななければならない罪をご自身が身代わりとなり死んでくださったイエスです。十字架上のイエスがあなた方を包んでくださるからです。自分の腹を見詰めてばかりいないでイエスを仰ぎ見なさい取の勧めです。
手紙の終わりに及び、今まで私から学んだこと、受けたこと、聞いたこと、見たこと、これらすべてを実行に移しなさい、と勧めています。受け身の態度では平和の神が分からないからです。一歩進んでみて、はじめて神は平和であることが実感できるからです。
また、最後の最後に、パウロはフィリピの教会の信徒へ感謝の言葉を率直に「有難うございました。」とお礼をしています。「貧しい時、豊かな時、満腹の時、空腹の時、物が豊かな時、足りない時など、どんな状況に置かれても、対応できる方法を与えられました。」(12)いつも主が共にいてくださり守ってくださったからです。長い間、あなた方の苦楽を共にしてくださった物心両面による支えがあって出来たのです。
 「置かれた境遇に満足することを覚えた」のは、神様が共にいてくださり、「対処する秘訣」を与えられたからです。『神共にいてくださり行く道を守り』(賛美歌405)くださった、生きるにも死ぬにも神と共に生活したからです。万感の思いが伝

フィリピの信徒への手紙4:2-23 2020.8.16

                   西澤正文
テーマ:私から学び、見聞きしたことを実行しなさい(9) 
パウロは「どんなことでも、思い煩うのはやめなさい」と。さらに続けて「何事につけ、感謝を込めて祈りと願いを捧げ、求めているものを神に打ち明けなさい」と勧めます。神が遣わされた救主・イエスは、私たちが犯した罪、私たちが死ななければならない罪をご自身が身代わりとなり死んでくださったイエスです。十字架上のイエスがあなた方を包んでくださるからです。自分の腹を見詰めてばかりいないでイエスを仰ぎ見なさい取の勧めです。
手紙の終わりに及び、今まで私から学んだこと、受けたこと、聞いたこと、見たこと、これらすべてを実行に移しなさい、と勧めています。受け身の態度では平和の神が分からないからです。一歩進んでみて、はじめて神は平和であることが実感できるからです。
また、最後の最後に、パウロはフィリピの教会の信徒へ感謝の言葉を率直に「有難うございました。」とお礼をしています。「貧しい時、豊かな時、満腹の時、空腹の時、物が豊かな時、足りない時など、どんな状況に置かれても、対応できる方法を与えられました。」(12)いつも主が共にいてくださり守ってくださったからです。長い間、あなた方の苦楽を共にしてくださった物心両面による支えがあって出来たのです。
 「置かれた境遇に満足することを覚えた」のは、神様が共にいてくださり、「対処する秘訣」を与えられたからです。『神共にいてくださり行く道を守り』(賛美歌405)くださった、生きるにも死ぬにも神と共に生活したからです。万感の思いが伝

 

 

 

 

わってきます。
 パウロは、マケドニア州では、フィリピの街をはじめに、テサロニケ、ベレア、アテネ、コリントへ訪問し滞在しました。しかし多くの街を訪問したにもかかわらず、差し入れの物資を頂いたのはフィリピだけでした。差し入れを持って私のところに届けてくれたのはエパフロディトです。(パウロの同労者でフィリピ教会の贈り物を持って獄中のパウロを見舞う。しかし、大病を患う。その病気も回復しフィリピへ送り返されました。(3:25))
 しかし彼は、テサロニケの街に滞在中も、私に事を心配され何度も物資を届けてくれたのです。最後に、贈り物へのお礼の言葉で締めくくられました。物資の差し入れの恩恵、有り難さは、パウロでなければわかりません。
 そのパウロが、獄中の身でありながら「主において喜びなさい。重ねて言います。喜びなさい。」と、フィリピの教会信者へ「喜びなさい」が強調された手紙を送られたことは驚くべきことです。重いメッセージとして心に響きます。
■むすびとして
    コロナ感染や猛暑による熱中症対策が叫ばれる今日、生活環境が極めて厳しく、自制を強いられる毎日ですが、獄中にいるパウロ、ゴルゴダに向かったイエスの姿を思い浮べれば、私たちは忍耐する力が湧いてきます。また、この様な時、どういうわけか、イエスが、パウロが、ペトロが身近に感じられます。弱い時こそ勇気が湧いてきます。