詩編86編              2014.6.8

テーマ:魂の救いを求める祈り

1【祈り。ダビデの詩。】主よ、わたしに耳を傾け、答えてください。わたしは貧しく、身を屈めています。 2わたしの魂をお守りください わたしはあなたの慈しみに生きる者。あなたの僕をお救いください あなたはわたしの神 わたしはあなたに依り頼む者。 3主よ、憐れんでください 絶えることなくあなたを呼ぶわたしを。 4あなたの僕の魂に喜びをお与えください。わたしの魂が慕うのは 主よ、あなたなのです。 

主よ、わたしに願いに耳を傾けてください、お聴きください。私はあなたの前では誇ることは何もなく貧しく、頭を垂れひれ伏すのみです。この私の切なる願いをお聞きください。どうぞ卑しい私の魂を守ってください。私はあなたの愛にすがっていなければ生きてゆけません。あなたなしでは生きられないあなたの奴隷です。私はあなたを求め続けあなたの愛に寄らなければ生きていけない貧しい者です。どうぞ私の乾いた魂を潤し、喜びで満たしてください。私が求めるのはあなたのみです。 

 主の憐みを乞うことは、主の一方的な愛の施しを願うもので、そういう意味では主と詩人の関係は王様と奴隷の関係であり、力関係は雲泥の差がある。

 

 5主よ、あなたは恵み深く、お赦しになる方。あなたを呼ぶ者に 豊かな慈しみをお与えになります。 6主よ、わたしの祈りをお聞きください。嘆き祈るわたしの声に耳を向けてください。 7苦難の襲うときわたしが呼び求めれば あなたは必ず答えてくださるでしょう。 8主よ、あなたのような神は神々のうちになく あなたの御業に並ぶものはありません。 9主よ、あなたがお造りになった国々はすべて 御前に進み出て伏し拝み、御名を尊びます。 10あなたは偉大な神 驚くべき御業を成し遂げられる方 ただあなたひとり、神。

  あなたは恵み深い方、また心が広く咎を赦してくださる方です。あなたを求めてくる人に深い愛を施し、応えられます。あなたを求める者を裏切らず受け止め応えてくださいます。どうぞ私の願いに耳を傾けてください。私が苦しみに遭い、あなたに助け求めれば、あなたはきっと答えてくださいます。神よ、あなたを除いて真の神はありません。あなたが育て、導き、治められた国は、あなたの御力の大きさを改めて認識し、あなたの真の大きさに驚き、畏れ、あなたの御名を讃えます。あなたこそ真の神、この世にあって唯一の神であることを信じます。

 

  11主よ、あなたの道をお教えください。わたしはあなたのまことの中を歩みます。御名を畏れ敬うことができるように 一筋の心をわたしにお与えください。 12主よ、わたしの神よ 心を尽くしてあなたに感謝をささげ とこしえに御名を尊びます。 13あなたの慈しみはわたしを超えて大きく 深い陰府から わたしの魂を救い出してくださいます。 

 あなたのみ心に従って生活したい私にどうか、わたしだけの進むべき道を教えてください。今、あなたをかしこみ畏れていますが、いつまでもあなたの僕として低い心を忘れず生活していけますよう、一本の分かりやすいわたしだけの道を与えてください。わたしの道が示されたなら、万感の思いを込め感謝します あなたの愛は深く、死の世界をさ迷うわたしの魂を救い出し、生き生きと甦らせてくださいます。

 

 14神よ、傲慢な者がわたしに逆らって立ち 暴虐な者の一党がわたしの命を求めています。彼らはあなたを自分たちの前に置いていません。15主よ、あなたは情け深い神 憐れみに富み、忍耐強く 慈しみとまことに満ちておられる。 16わたしに御顔を向け、憐れんでください。御力をあなたの僕に分け与え あなたのはしための子をお救いください。 17良いしるしをわたしに現してください。それを見て わたしを憎む者は恥に落とされるでしょう。主よ、あなたは必ずわたしを助け 力づけてくださいます。 

 神様、あなたを慕い求めるわたしの現実の生活は、多くの敵が取り囲んでいます。これが現実の生活の場です。いろいろな人達がそれぞれの神を信じています。また、わたしが信じるあなたに背を向け、自分を信じ生活しています。どうぞあなたの深く豊かな愛、辛抱強く誠実に富む愛を今、あなたの奴隷のわたしにください。あなたの愛をみてわたしを取り囲み、攻撃する人々はあなたを畏れ、離れていくでしょう。わたしはあなたが手を差し伸べ守ってくださることを信じます。

 

まとめとして 

困り果てひとり一方的な神の愛、助けを求める情況に置かれている厳しい状況に置かれた時、万策尽きた時、人に唯一残された手段は神にすがることである。 

 この時、余分なことが全て捨てられ、心に積まれた雑念が消え、純粋な心を備えることができ、素っ裸になれる。このようになった時、人は神様に真に迫ることができる。この時こそ真剣に「大切なことは何か」と自分に問いかけることができる。目の前は、神のみ存し、わたしと神の11であり、神の愛の深さ、恵みの深さ、御力の大きさを敏感に感じることができる。この時の祈りは、漠然としたものでなく、神に向かってはっきり祈ることができる。「また、あなたがたが祈るときは、異邦人のようにくどくどと述べてはならない。異邦人は、言葉数が多ければ、聞き入れられると思い込んでいる。」(マタイ6:7 P9)の祈りである。 

神は、真剣に祈り、本当に神に迫る者に必ず応えてくださる。