コロサイの信徒への手紙1:1-29   2012.8.23

                   西澤正文
テーマ:あなたがたはエパフラスからキリストの愛を学んだ(7)
 パウロは第三回伝道旅行の折、アジア州の最も西側の街・エフェソに三年間滞在しました。エフェソでの様子が使徒言行録に記されています。「アジア州に住む者は、ユダヤ人であれギリシャ人であれ、だれもが主の言葉を聞くことになった。」(19:10)
 エフェソの街とコロサイの街の距離は、約160Km、この距離は私達の住む清水から東京までの距離と同じです。大変離れていることが分かりますが、コロサイ出身のエパフラスは、パウロが三年間エフェソ滞在中に語られたキリスト教福音伝道の話を聞くために、コロサイの街から出掛けて行きました。そして信仰を与えられました。 
エパフラスはパウロの話に大きな影響を受け、コロサイの街で、福音を語る人になりました。同時に教会を造りました。逐一、コロサイの信者の様子をパウロに伝えました。パウロはエパフラスを福音伝道の同労者とみていました。エパフラスもパウロを頼り相談を持ち掛けました。
パウロはエパフラスについてコロサイの人々に紹介しています。わたしたちと共に仕えている仲間(1:7)であり、キリストに忠実に仕える者(1:7)であり、キリストの僕(4:12)ですと。

パウロがエフェソを去って後、コロサイ教会に異端的考え(本流、正統な考え方)が広がりましたが、エパフラスは、この問題の対処の方法を相談するため  

 

 


め、獄中のパウロを訪問。しかし、この時、エパフラスもパウロと同じ様にローマで捕らえられた。(フィレモン1:23)迫害に遭うまでに福音を伝えることに熱心であったことが分かります。
「あなたがたにまで伝えられたこの福音は、世界中至るところでそうであるように、あなたがたのところでも、神の恵みを聞いて真に悟った日から、実を結んで成長しています。」
(6節)とあります。特に「あなたがたにまで」「あなたがたのところでも」とありますように、コロサイの街の信徒に福音の種がまかれ成長している様子をお聞きしたパウロの喜びが現れています。同時に、如何にエパフラス個人の働きが大きかったことが理解できます。
■むすびとして
 パウロの指導、支援を一手に受けコロサイ教会を造り上げたエパフラスの存在を知るこ
とが出来ました。「コロサイの信徒への手紙」の差出人はパウロですが、実際のコロサイ教
会設立者はパウロでなくエパフラス。大伝道者・パウロは、バルナバ、アナニアなど、多
くの支援者により福音宣教者としての働きができました。
私たちも今まで導かれ支えてくださった人のいることを心に刻み、傲慢にならず、エパ
フラスのようにコツコツと各自に示された福音伝道に励み、信仰生活を歩んいきましょう。