コリントの信徒への手紙Ⅰ 3:1-23      2023.12.17

西澤 正文

テーマ:わたし(パウロ)は植え、アポロは水を注いだ。しかし、成長させてくださったのは神です。(6)

 私・パウロが最初にコリントを訪問して伝道し、その後、アポロもコリントにやって来て伝道しました。主の御用のためにその指示に従っただけに過ぎないことです。大切な事は、人間であるパウロやアポロではなく、成長させてくださる神お一人を信じることです。

 「信仰は成長するものではない」(6b)と言う意味をしっかり理解したいと思います。信仰は自分の中から出て来るものではなく、与えられるものです。このことは、信仰は、人間の努力や切磋琢磨により成長するものでないと言う事です。

我々の立場から考えると、信仰は成長するのではありません。信仰は、日に日に神から与えられるもの。丁度、神の恵みは、水のようなもので溜まってきます。人は、神の前では、自分の弱さ、愚かさはあっても誇ることは何もなく、低い姿勢でいる人に

 

与えられる水のようなものです。つまり、姿勢の低い人のところに集まり、自然と恵みが溜まります。水が高いところから低いところに向って流れるのと同じように、神から出た恵みの向かう先は、低い姿勢で生活する人の所に溜まります。

 人間にとって、信仰は、どこまでも受身です。成長させてくださるのは神です。この神と人との関係=神から一方的に与えられる関係は、この世の終わるまで、止むことなく継続されるものです。

 神の指示により植える人,水を灌ぐ人は、それぞれ自分の役割に従って働き、自分自身の報酬を得ます。パウロもアポロも教会の中では、神のために働く同じ仲間であり、あなた方は神の畑、神の建物です。

▢むすびとして

 今日のキリスト者が、神様のみに御心を捧げるならば、些細な教理の違いや聖書の解釈の不一致のために、多数の教派に分立することは無くなります。