ルカによる福音書4:42~5:16 2024.6.16
西澤 正文
テーマ:お言葉ですから、網を降ろしてみましょう(5:5)
群衆を相手に神の御言葉を語り終えたイエスは、その後、群衆と別れ、漁師のシモンのところに向いました。そしてシモンに、舟を沖に出し漁をするよう言われました。しかし、漁師で生計を立てているプロのシモンは、「先生、私たちは夜通し漁をしましたが、全く獲れませんでした」とはっきりと応えました。そこには、漁師のプライドもあったのでしょう。
しかしその後、心を入れ替えて「そうまでおっしゃるなら網を下ろしてみましょう」(5)と、イエスの御言葉に素直に従いました。すると網が破けそうになるほどの魚が一杯網に捕れました。舟一そうでは引き上げることができず、他の舟の応援を頼み、何とか引き上げることができました。
シモンの「しかし、「お言葉ですから、網を下ろしてみましょう」、この言葉
こそ、シモンの信仰を現わした言葉ではないでしょうか。シモンは、イエスから沖に出て網を降ろしなさいと、、告げられた通り、実行しました。
イエスの指示・命令に従い実行したこと、このことがシモンの信仰の原型となったのではないでしょうか。長年の漁師の経験に反し、沢山の魚を手にした出来事に驚いたシモンは、直ちにイエスの足もとにひれ伏しました。態度が一変したのは、イエスの言葉に従って魚が沢山獲れた一つの事実に出会ったからです。
理屈や経験から一歩踏み出し、行動に移すこと、このことが、如何に大切なことなのかを教えられます。その後、イエスはいいました。「今から後、あなたは人間をとる漁師になる」とは、どんな漁師になればいいのか?
▢まとめとして
自分のちっぽけな経験や知識に頼らず、単純に、素直に、イエスの言葉に従う事、これが信仰者の進むべき道です。漁師3人は、イエスの眼に叶った素直な人たちでした。シモンの素直な心を見習いたいです。